あなたの「好き」を風化させるな。なぜ私たちは「推し活」のすべてを記録するアプリを作ったのか?

すべての始まりは、切実な「もどかしさ」

深夜0時。スマートフォンの画面に表示される当落結果を、息をのんで見つめたあの静かな時間。

イベントからの帰り道、込み上げる感情を忘れたくなくて、夢中でメモ帳に言葉を書き留めたあの夜。

部屋に飾られた、たくさんのグッズたち。その一つひとつに、手に入れるまでの物語がある。

それらは、あなただけの、誰にも譲れない大切な思い出。でも、その輝きは今、どこで眠っているでしょうか?カメラロールの日常写真に埋もれ、SNSのタイムラインの彼方に消え、記憶の奥底で少しずつ風化していっていませんか?

そもそも、私たちをここまで突き動かす日本のポップカルチャーとは、一体何なのでしょう。

それは、1秒24コマに込められたアニメーターたちの執念。
伏線の回収に鳥肌が立ち、キャラクターの生き様に涙する漫画の物語。
何十時間もコントローラーを握りしめ、世界の住人になってしまうほどのゲーム体験。
そして、声優が命を吹き込むことで、二次元の彼らが確かにそこに「存在する」と感じさせてくれる、あの奇跡の瞬間…。

この奇跡を全身で受け止め、支えているのが、私たち日本の「オタク」です。

グッズのために深夜から列に並び、一枚のチケットに狂喜乱舞し、聖地と呼ばれる場所に足を運んでは作品の世界に想いを馳せる。コラボカフェに舌鼓を打ち、イベントでは声を枯らす(世界を見渡してもあまりいない(誇れる)人種)。

世界でも類を見ないほどの圧倒的な熱量と愛情こそが、日本のポップカルチャーを世界最先端たらしめている原動力に他なりません。

だからこそ、私たちはずうーっと「もどかしさ」を抱えていました。

フランスで毎年20万人以上が集まるJapan Expoの熱狂、アメリカのOtakonでオタクがキャラクターについて熱く語り合う姿。SNSを通じて見るたびに、その想いは強くなりました。
「世界には、日本の『今』を、このリアルな熱気を、喉から手が出るほど欲している人たちがこんなにもいるんだ・・・!」と。

それなのに、私たち本家日本のオタクが生み出す日々の膨大なトレンドや感動は、そのほとんどが日本語という壁の内側に閉じてしまっている。アニメの感想一つとっても、コラボカフェのレポート一つとっても、そこには作品への深い洞察や愛情がこれでもか、というくらいに詰まっているのに、その多くは海外のOtakuたちにはなかなか届かない。

この状況、私たちは「熱量のガラパゴス化」と呼んでいます。

でも、彼らOtakuがアクセスできるのは、公式の情報や、誰かが翻訳してくれた一部のニュースだけ。私たちが日々肌で感じている「現場の空気感」や「オタクの熱量」という、最も面白くて価値のある情報が、ごっそりと抜け落ちてしまっている。

この状況、ハッキリ言って異常じゃないですか?
こんなに価値のある情報が、国内だけでぐるぐる回って。ほとんどが海の向こうに届いていないって。もったいない!!これは日本のポップカルチャーにとって、そして世界中のオタクにとって、計り知れない損失です。誰かがこの分厚い壁を壊さなければならない。ならば、このカルチャーを心から愛する私たちがやるしかない。

このカルチャーを心から愛する一人のオタクとして、壁をぶっ壊し、言語を越えて熱量を共有できる場所は作れないだろうか?
『Oshimode』の開発は、そんな問題意識から始まりました。

Oshimodeのはじめの一歩

壮大な夢を語るのは簡単です。
「世界中のオタクをつなぐコミュニティを作る!」
そう叫び、いきなり巨大なSNSのようなプラットフォームを作ろうとすることもできたかもしれません。

しかし、私たちはそうしませんでした。なぜなら、その道は必ず失敗すると確信していたからです。いや、実際に開発者である武田は失敗しました・・・。武田は以前、強烈な原体験をもとに「外国人旅行者が旅の悩みや疑問を質問し、地元の人が回答してサポートする旅行Q&Aサービス『リタトリップ』の開発」に取り組みました。
しかしながら、見事に失敗したのです。まったく誰も使ってくれないアプリを作ってしまったのです。

考えてみてください。
誰もいない広場に「さあ、ここで交流してください。さあ、さあ、ほら!」と言われても、人は集まりません。熱気のない場所に、熱気は生まれない。価値のない場所に、価値は宿らない。そういうものごとの理が武田は理解できていなかった。だから、いつまで経っても静かなプラットフォームをメンテナンスしていました(これはある意味、苦行です)。

他のメンバーも、多くのサービスが「コミュニティを作ること」自体を目的化し、空っぽの箱だけを用意しては消えていくのを、何度も見てきました。

私たちが作りたかったのは、単なる交流サイトというより、日本の「流行(mode)」と「推し(Oshi)」の最前線を世界とつなぐ、どんな場所よりも熱量あふれるプラットフォームです。そのためには、何よりもまず、そのコミュニティの「核」となるものが不可欠でした。

その「核」とは何か?

それは、一人ひとりのオタクが、丹精込めて作り上げた「あっつあつの熱量あふれる、質の高い、一次情報としての記録」です。

『コラボカフェで、推しが具現化した奇跡のようなパフェ。震える手でシャッターを切ったあの一枚・・・これは神聖な儀式なのである』
『聖地巡礼で、アニメと同じアングルを探し求めて歩き回り、写真に収めた時の汗と涙のGPSログ』
『ライブ後、まだ耳鳴りが止まらない帰り道。忘れたくない一心でスマホのメモ帳に殴り書きした、支離滅裂だけど本物の感情が詰まった感想文』

これらの一つ一つこそが、他の誰にも真似できない、最も価値のあるコンテンツです。そして、これらが最高の形で保存・整理されて初めて、未来のコミュニティは熱のこもった広場になれる。だからこそ、Oshimodeは、私たちの計画の「フェーズ1」からスタートします。

それは、まず日本のオタクである私たち自身が、自分たちの「好き」という感情を漏らすことなくすべて記録できる、「最強の推しデータベース(以下、Oshi DB)」を創り上げること。

誰かに見せるためではありません。いいねをもらうためでもありません。
10年後、20年後に見返した時、「ああ、あの時の自分はこのアニメの描写をこう解釈していたのか」と、懐かしさや面映さ、感動が鮮やかに蘇るような、自分だけの、いや自分そのものが詰まった日誌を作る。

メンバーの一人は言います。「世界を変える革命は、いつだって、部屋の片隅にあるぬいから始まる」と。
他のメンバーが賛同しているかどうかはさておき、しかしながら、決して大げさというほどでもありません。個人的で、純粋で、誰にも邪魔されない情熱は、人に伝染するものですから。
Oshimodeも同じです。私たちの壮大なプランは、あなたのスマホの中にある、何よりも尊い「好き」という記録から始まるのです。

なぜ「記録」から始めるのか?

こうして、私たちは「Oshi DB」を土台とした、アプリ作りを始めることにしました。
しかし、私たちの大切な「好き」を預けるためのOshi DBって、一体どんなものでしょうか?将来、世界とつながるコミュニティの土台となるために、それはどんな条件を満たしているべきなのか?

私たちは考え抜いた末、3つの要素にたどり着きました。
これこそがOshimodeの思想の核であり、フェーズ1で私たちが全精力を注ぎ込んだものです。

1:『自分の歴史』を可視化する

Oshimodeでは、思い出をただ「保管」したいのではなく、「体感」してほしいのです。
スマホのカメラロールを見返しても、日常と推し活の写真が混ざり合い、なかなか思い出に浸りきれないあのもどかしさ。ただ投稿が時系列に並ぶだけのタイムラインでは、物足りない。

私たちが目指したのは、自分の情熱の「軌跡」を一枚の地図に刻み込むことでした。
撮った写真、訪れた場所、その日付…。
「去年は、こんなにたくさんのイベントに行っていたんだ!」
「初めての聖地巡礼はここから始まって、そこから私の世界は広がった!」
「地図に私の『好き』が増殖してる!毎日眺めていたい!」

地図にプロットされたピン。この可視化されたデータこそが、何物にも置き換えられない軌跡であり、同時に、日本のポップカルチャーのリアルな動向を示す貴重なログにもなる。

2:熱が冷めないうちに記録する

ガチオタの友人が、舞台鑑賞のあとこう叫んでました。『熱量は、ナマモノなんだよ!!』と。まさにそれ。ライブ直後の、脳が焼き切れるような感動。グッズを手に入れた瞬間の、心臓が飛び出るような興奮。この沸点の記録こそが本物。だから、記録するのに1秒でも手間取らせるアプリは、私たちにとっては悪なんです。

「日付は?」「場所は?」そんな無粋な問いで、あなたの熱を冷まさせない。 Oshimodeは、その手軽さに思想を込めました。写真を選ぶだけ。日付も場所も、写真のGPSや日時の情報から自動で記録される。あとは、あなたの生々しい感情を叩きつけるだけ。この「1秒」を削る執念こそが、最も純粋で価値のある「一次情報」を守るための、私たちの答えです。

3:誰にも邪魔されない『アトリエ』

そして、これが最も重要な条件です。
最高の日誌を残すためには、全集中できる場所が必要です。

想像してみてください。イベントから帰ってきて、胸がいっぱいの状態。自分なりの解釈や、心の奥底にある感情も含めて、詳細な感想を書き留めたい。熱量を全部ぶつけたい。
しかしSNSに投稿する際にこんな思いが浮かんで来ませんか。

「こんな長文、引かれないかな」
「解釈がおかしいと叩かれないかな、炎上しないかな」
「にわかファンだと思われないだろうか」

他人の視線がチラついた瞬間、あなたの本物の感情は死ぬ。わたしたちが作りたかったのは、誰にも邪魔されずに、自分の「好き」という感情の奥深く潜れる場所。そこで見つけた、混じりっけなし、純度100%の感情の塊こそが、未来で誰かの心を動かすんだと、私たちは本気で信じています。

フェーズ1のOshimodeは、コミュニケーションの場ではなく、言ってみれば、あなたのための「アトリエ」です。
SNSの雑音に邪魔されることなく、自分自身の「好き」とじっくり向き合うためのプライベートな空間。

この「アトリエ」で創られた、混じり気のない純粋な記録は、将来、誰かと分かち合う時が来た時に、絶大な価値を持つことになります。誰かに見せるためではなかったからこそ、それは最も信頼性の高い情報源となるのです。
もちろん、誰かに見せる時は、本当に見せたいと思ったものをご自身で選んでから公開できるようにする予定です、ご安心くださいませ。

美しい軌跡として。面倒なく手軽に。そして、自分だけのアトリエで。この3つの要素こそが、Oshimodeのフェーズ1のすべてです。

Oshimodeが描く未来

こうして、Oshimode(Oshi DB)にあなたの「好き」の記録が蓄積されていきます。あなただけのアトリエで磨き上げられた、純粋で、熱量の高い、最高の一次情報が。

しかし、そのキラキラ光り輝く記録は、いつまでも閉じておくべきものではない、と。あなたの情熱が、あなた一人のもので終わるには、あまりにも尊すぎる、と本気で思っています、私たちは。

ここからがOshimodeの「フェーズ2」。Oshi DBが、世界へ羽ばたくときです。

私たちが構想しているのは、SNSのような、不特定多数に向けたむやみな「拡散」とは異なる思想に基づいています。私たちが目指すのは、熱量が響き合う場を作ること。

同じ作品を、同じ熱量で愛する人。
同じ熱量でずっと語り合える人。
同じキャラクターの解釈を持つ人。
次に同じ場所を旅しようとしている、仲間。

実際に、特定の推しがいるものの、周りに共感、共鳴し合える仲間がいないことにもどかしを感じている方はいます。

AVANNAの良さを語り合える仲間がいないんです。私と共にAVANNAの存在も底辺の泥の底に沈んでしまうような気がして、悲しくてならないです。

アイドルやジャニーズの推しはいるけどアニメはいなくて。友達には言えずに家で1人で満たしています。誰かと共有できたらもっと楽しいのに。

そうした、深い部分で共鳴できる相手とだけ、あなたの日誌を共有する。
あなたの聖地巡礼の軌跡が、次にそこを訪れる誰かのための、どのガイドブックよりも詳細で、愛情のこもった道しるべになる。あなたのグッズコレクションが、同じものを集めている誰かの心を震わせる。

私たちは、そういうコミュニティを本気で創りに行く。自分の好きが、誰かの好きに火を点ける。その連鎖で世界中のオタクがつながっていく。最高に素敵過ぎると思いませんか?

「好き」という感情に国境はありません。
言葉は通じなくても、想いは伝わる。
海外のオタクが、あなたの聖地巡礼マップを頼りに、初めて日本の地を踏むかもしれない・・・
あなたが投稿した一枚のコラボカフェの写真が、海の向こうの誰かの心をときめかせ、作品への愛をさらに燃え上がらせるかもしれない・・・
考えただけで、武者震いがする。あなたのスマホの中から始まった、たった一つの記録が、世界を動かすことになる。

スマホの中から始まった、荒削りだけれど推しに対する思いは本物で、熱い記録。
それがいつしか同じ熱量を持つ仲間とつながり、世界中のオタクに届き、日本のポップカルチャーの「mode(トレンド)」の熱気を伝える。

Oshimodeは、そんな途方もないけれど、最高にワクワクする未来を本気で見ています。
あなたの「好き」は、世界を動かす力を持っている。

さいごに

この旅の始まりは、あなたの今日の推し活を記録する、小さな一歩から始まります。まずは、あなただけの思いをOshimodeで描き始めてみませんか?

ダウンロードリンクとSNS紹介

現時点では、iOS版のみダウンロードできます。

https://apps.apple.com/jp/app/oshimode/id6752711682

公式SNS(X)
Xでは、リリース情報や、TIPS、チームの推し活情報などを発信する予定です。


もし、「こんな機能があったらもっと推し活が楽しくなる!」といった声があれば、ご連絡いただけると幸いです!

あなたの「好き」が、いつか世界の誰かの心を動かす。そう信じて、私たちは開発を続けていきます。

↓お問い合わせ先

support@oshimode.com

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